ラリー ネッツトヨタ福井 モータースポーツ

REPORT

TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジin丹後半島

 2018年8月26日(日)立秋とは名ばかり、うだるような残暑が続く季節、京都府京丹後市において「TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジin丹後半島」が開催された。この丹後半島ラリーは「JAF中部・近畿ラリー選手権 第4戦」、「JMRC近畿SSラリーシリーズ 第2戦」との併催されたイベントで、合計90台がエントリーしていた。その中でもGAZOORacing RallyChallengeは、通常であれば90台以上のエントリーがあるが今回は地区戦との併催のためエントリー枠が50台しか無いこともあり不受理されるエントラントも多かったようだ。 当チームも2台エントリーしたが当社からエントリーした小川、加藤組が不受理され、プライベートでエントリーしていた村嶋、柏木組が受理され、経験の有無、ポイントの有無が受理、不受理を分ける形となったようだ。 大会自体は地区戦と併催ということもあり、サービスパークはいつものGAZOORacing RallyChallengeとはまた少し違う雰囲気が漂っていた。


 会場は競技車の整備等を行うサービスパークが京丹後市峰山町の京都府丹後文化会館駐車場で行われ、同時に行われていた「TOYOTA GAZOORacing PARK」数キロ離れた京丹後市弥栄町の「丹後王国「食のみやこ」にて行われていた。その会場内にギャラリーが観戦できるステージが用意され、今回も6本のSS(スペシャルステージ・タイムアタック区間)で競われ、リエゾンを含む総走行距離は110kmのコースとなり長めのコース設定となっていた。

  今回NFRCとしては村嶋・柏木選手が出場、村嶋選手は3度目の出場、コ・ドライバーは友達の柏木選手が初めてラリーに参戦する。そして同じ福井県からトヨタカローラ福井さんも出場しており、サービスパークが隣だったため共同のパークを設営し、福井同士異なる会社だが協力してラリーに挑む形となった。 今回もラリーは早朝より始まる、コースが長めのため、コースの下見となる「レキ」の受付は5:30より行われた。「レキ」ではドライバーの指示にコ・ドライバーがメモをしながら「ペースノート」を作成していく工程である、実際のコースをゆっくりとしたスピードで走りコースを確認する、初ラリーの柏木選手は慣れないながらも「レキ」から戻って車載カメラの映像とノートを比較しながら、本番用に書き換えながら正書を行っていた。


今回のコースは京都府京丹後市周辺の道路を使用し路面はすべて舗装されている「ターマック」コース、3つのSSはまず、「丹後王国「食のみやこ」」内の丹後王国SSは280mの非常に短いコース、そして奥寄線SSは3.72km、その後の大内線SSも2.47kmと長めの峠道のSSが続く、どちらも2車線から1車線に変わったり、上り下りがあったりと、スピードが出つつもテクニカルなコーナーが続くコースとなっていた。
  「レキ」から戻ってくると「参加確認」にてゼッケンが配布される、その後「公式車検」が始まりこちらもトラブルなく早々に無事通過した。その後ドライバーズブリーフィングが行われ、いよいよラリーが始まる。

 ゼッケン順にTCを通過、1分おきに各マシンがスタートしていく、村嶋/柏木組は10:44にスタートしリエゾンにて7Kmを走行し最初のSS「丹後王国」へ、西日本最大級の道の駅「丹後王国」園内外周路を使ったコースで、280mと非常に短いコースだが下りからのS字コーナーで道幅も狭いテクニカルなコースとなっていた、順番になり村嶋/柏木組がスタート、好調に走っていたかに見えたがS字コーナー後半でイン側を攻めすぎ側溝に左前輪が脱輪、すぐにコース復帰しフィニッシュした、ここではクラス4位につけ好調な滑り出しとなったが、脱輪による下回りのダメージが無いか不安を残すこととなった、続いてのリエゾンは23.55kmの長い道のり距離が長いため途中で他のマシンに追いつくため道に迷う心配は無くなった。京丹後市街地から山間部へ入り次のSS「奥寄線short」へ到着する、時間通りにTCを通過したが各車のスタートに異変が起きていることに気付く、スタートの順番になったところで「ここのSSは計測不能になったのでスルーして下さい」のアナウンスを受ける、「コース自体はクリアなので練習がてら通り過ぎて下さい」と案内され、案内通り攻めて走っていたところ、コース終盤で「SOS」のボードをすごい勢いで出しているエントラントを発見し、急停車、消化器や救急セットを使う場面かと思われたが、クラッシュした車両が道路を塞いでいるとのことだった、初めて「SOSボード」の提示に焦ったが、なんとかクラッシュ車両の脇を通ることができたが、よく見るとクラッシュ車両がフィニッシュボードと計測用の電信管をなぎ倒しておりそれで計測できない状態になっていたことがわかった。そうして次のリエゾンのへ向かう、ここでは1.81kmの短いルートのため、早々に午前中最後のSS「大内線short」に到着する、2.47kmのコースは2車線から1車線へ変化したり登りと下りが入り交じるテクニカルコースである、村嶋/柏木組の順番になりスタート、中盤でヒヤリとする場面もあったが、なんとかフィニッシュ、ここでもクラス4位につける、リエゾンの後サービスパークに戻ってくる。


 サービスパークでは45分間の時間が設けられており、その時間内に整備を行う、まずは「丹後王国SS」での脱輪時のダメージの点検を行う、走行してトラブルは感じられなかったため大事には至っていないと感じてはいたが、点検してみるとロアアームやアンダーガードの一部に損傷は見られたが支障があるレベルでは無いと判断できた、加えて午前中の走行中にラリーモニターとして使用している携帯ホルダーが脱落したためそちらの修理、固定をすませサービスの時間は修了、その後走行順とペース均等化を行うリグループを消化し、午後からの競技がスタートする再びゲートをくぐりリエゾンののち「丹後王国SS」へ午前中の脱輪を教訓にしつつもより速いタイムを刻もうと果敢に挑む、しかし走行ラインは慎重なもののとなりタイムを伸ばすことはできず、クラス7位に留まった。 引き続きリエゾンを通過し「奥寄線short SS」へ午前中のクラッシュからコース整備が施され競技が可能となった。 3.72kmの長いSSであったため途中危ない場面もありつつも、無事完走しクラス4位のタイムを刻んだ、しかし、長いSSのためかコ・ドライバーの柏木選手が体調不良を訴える、次のリエゾンは短いため早々に「大内線short SS」に到着してしまう、しかしコ・ドイバーの体調は戻らずTC前の時間に車外にて休憩することで何とか競技できるまでに復活、時間通りにTCを通過し最後の「大内線short SS」に挑む、コ・ドライバーの体調がすぐれない状態でのスタート、なかなかペースが上げられずであったが無事にフィニッシュ、ここではクラス5位の結果であった。そして最後のリエゾンを消化し車両保管のパルクフェルメへ、正式結果は村嶋/柏木組はクラス9台中4位の成績を収めることができた。

 参戦に際して不受理などのトラブルもあったが、初めて参戦した「TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジin丹後半島」は無事幕を閉じ改めてラリーの厳しさと楽しさを味わうことができた。

 引き続き活動を行っていきますので応援とご協力をお願い致します。

○ ラリー会場の様子



レポート一覧へ